2021年4月、適応障害と診断され約3ヶ月間休職しました。これまでメンタル的な要因で、いつのまにか姿を消したエンジニアを何人も見てきましたが、まさか自分がそうなるとは思いませんでした。メンタル的に疲れてしまうことは他人事ではないということです。
自分は大丈夫だろうか?と不安に感じている人、既に辛くて頑張れない人、そんな読者さんにとって少しでもお役に立てればと思います。
頑張ることができなくなり、休職し、そこから復職するまで
頑張れていた頃の自分
2020年2月頃に、新たなプロジェクトに参加しました。そのプロジェクトではクラウド上にとあるシステムを構築する必要があり、設計から構築までを担当しました。
当時の自分にとっては未知の領域でしたが、良い結果を出そうという気持ちで前向きに頑張っていました。残業することもそれほど苦ではなく、休日も業務関連の調べ物をしたりするほど前向きでした。
2020年7月頃、担当していたプロジェクトが無事終わりました。お客様からも高く評価され、同じお客様の別プロジェクトに参加することが決まりました。
そのプロジェクトはオンプレ環境のシステムをクラウドへマイグレーションするものでした。事情があってスケジュールはずらすことができず、毎日遅くまで働きました。コロナの影響で在宅ワークになり、終電で帰るという概念もなくなりました。いつまでも家で仕事ができてしまう環境になり、日付が変わるまで仕事するのが当たり前の状況が続きました。
熱があっても休むことができず、明け方まで働いた事もありました。それでも同じプロジェクトをやっている仲間も頑張っていたので自分も頑張ることができていました。
頑張れなくなってきた頃の自分
症状の現れ
2020年12月頃、とある症状が出始めました。
動機です。朝起きた瞬間から心臓がドキドキするのです。それは仕事中も続き、仕事が終わった後も、寝る時も続きました。
布団に入って早く寝たいと思っても、心臓がドキドキしていて1時間経っても、2時間経っても眠れない状況になりました。布団に入って目を閉じていても眠れないのです。
そんな寝れない日が続いても、昼間はいっさい眠くなりませんでした。なぜなら心臓がドキドキしているからです。ずっと緊張しているようなプレッシャーを感じているような状況でした。
2つ目の症状、好きな事、趣味の事をやっていても楽しめなくなりました。例えばゲームをやっていても仕事の事が不安で「ゲームなんてやっていいのかなぁ。。。」と思ってしまい楽しめませんでした。
最終的にはゲームをやらなくなりました。やっても楽しめないと分かっていたからです。
朝起きてから寝る時まで、ずっと心臓がドキドキし、日付が変わる頃まで毎日仕事し、シャワーを浴びて布団に入り、力尽きて寝るまで目を閉じる。
そんな生活を3ヶ月以上続きました。体重は3ヶ月で約5kg減っていました。特に運動もせず、在宅ワークでほぼ家から出ていないのにです。
仕事に対する思い
それでもどうにか頑張ろうという気持ちはありました。休んだら色んな人に迷惑がかかってしまうと思ったからです。
しかし、慢性的な寝不足のせいか頭が全然働かず、やらなければいけない事が全然片付かない状況でした。
休職に至るきっかけ・経緯
ある日、人事課から1通のメールが来ました。
残業のし過ぎということで、”必要であれば産業医面談をセッティングします”
とのことでした。産業医というのがどういう役割なのかよく分かっておらず、産業と話をしても今の状況が変わるわけではないと思っていましたが良い機会なので、試しに産業医と面談することにしました。
この産業医との面談が、休職への分岐点だったと思います。
後日、産業医面談を実施し仕事のことやメンタル的なことなど、いろいろとヒアリングされ、最後に以下のようなことを言われました。
「かなり危険な状態なので、病院に行って診断書を貰ってきてください」
初めて客観的にメンタルがやばい状況であることを指摘された瞬間でした。
医者に言われると流石に受け入れざるを得ません。自分はメンタルをやられていたということを。
ちなみに、私の会社の産業医の先生は専門が内科だそうで、診断書をだすことはできないみたいです。
翌日、人生初の心療内科を訪れました。
心療内科の先生はとても穏やかで親身になって話を聞いてくれました。
そして、「適用障害のためしばらく休職が必要」という診断書をだしてくれました。
それを上司と人事課へ伝え、4月中旬ごろから休職することとなりました。
休職中
休職直後の状況
休職した直後は、さらにメンタルが落ち込みました。やはりお世話になった人たちに迷惑をかけてしまう結果になった事が自分にとってはとてもショックで辛かったです。
休職1ヶ月目
休職中は規則正しい生活を送ろうと思い、6時半には起き、22時には寝るようにしていました。
しばらく仕事から離れると、心臓がドキドキする症状がほぼなくなり、布団に入ればすぐに眠りにつく事ができるようになりました。
ただ、気持ちの面ではまだ復帰できそうな状況ではなく、心療内科の先生からも以下のようなことを言われました。
「慌てて復帰しても、また再発してしまうからここは慎重に行きましょう」
「休む事が治療なのでしっかりと休んでください」
結果、6月いっぱいは休職となりました。
休職2ヶ月目
休職して2ヶ月くらい経過した頃には、心臓がドキドキする症状や、趣味などを楽しめない症状は完全に治っていました。
いつまでも休んでいられないと思い、復帰に向けても前向きな気持ちになっていました。
ただ、1つだけ不安なことはありました。
あのプロジェクトには戻りたくない。。。
心療内科の先生にも、同じプロジェクトに戻ることが不安であると伝えました。結果、”担当のプロジェクトを変更すること”という条件付きの復職許可書を出してくれました。
復帰許可診断から復職するまで
通勤訓練
復職プログラムは企業によって異なると思いますが、私の会社では復職許可がでた後、最低2週間は通勤訓練が必要でした。
通勤訓練は、朝9時までに会社に出社してそのあとは図書館やカフェなどで夕方くらいまで過ごすという内容でした。通勤訓練の目的は、通常の出勤時間に継続して出勤し、かつ夕方まで拘束される状況を作り、リハビリのような目的で実施するようです。
コロナ禍でもともと在宅ワークだったのになぜ通勤しないといけないのか疑問でしたが、コロナ禍に対応した復職プログラムは用意されていなかったので2週間通勤訓練を行い、無事復帰することができました。
復職後
復職はしましたが人事課から2ヶ月間は残業禁止との条件がでています。
まだ、復帰したばかりなので無理をさせないようにするための配慮だと思います。
また、復職診断書に書いてもらった通り別のプロジェクトへのアサインが決まりました。過去に6年間ほど担当していたお客様のプロジェクトで、お客さんとも顔馴染みなので気持ち的に楽です。
(仕事は楽ではないですが)
まだ復帰したばかりなので無理しないように頑張りたいと思います。
メンタル的なつらさを感じている人へ
冒頭でも記載しましたが、適用障害・鬱状態などのメンタル的な症状は他人事ではないので読者の皆様も是非お気をつけください。
気をつけるといっても自分自身では危険な状態なのかどうなのか判断がつかないと思うので、私と同じような症状が既に出ている人や、別の症状でも精神的に辛い状況なのであれば、勇気を持って心療内科の先生に相談してみてください。
また、私の場合は担当プロジェクトを変える事で無事復帰できましたが、人によっては会社を変えないと解決しない人もいるかと思います。
そういった人も既にメンタル的に辛い状況であれば、まずは心療内科へ行き、診断書をもらった方が良いです。症状が悪化して体調を崩したりすれば、復帰すらできない可能性もありますので。
そして、メンタルが回復するまで、まずはゆっくりと休んでください。周りに迷惑をかけて休むのは罪悪感を感じると思いますが、休む事が治療なのです。
会社を変えないと復帰が厳しいと感じている人は、体調が良くなってきたら退職、転職をしましょう。今流行りの退職代行サービスを利用するのもありだと思います。あまり詳しくはないですが、調べると結構たくさんの退職代行サービスがあるようなので口コミなど見て良さそうなところを調べてみてください。転職まで支援してくれるところもあるみたいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
少しでもお役に立てれば幸いです。
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